WORKS施工事例

「木育」を形にした、自然を感じるオフィスJSFH2/札幌市南区・株式会社よつ葉さま

道産材へのこだわりでたどり着いた工務店

今回ご紹介するのは、住宅プランをベースに社屋をつくった、少し珍しい施工事例です。
お施主さまは、札幌市内で保育園や老人ホームを展開している株式会社よつ葉さま。

北海道の行政から始まり全国へ広がっている「木育」という取組に賛同し実施している企業で、その運営施設に無垢材が多く使われているのはもちろん、宮大工が手がけた保育園があるほど環境づくりも大切にしています。
だからこそ本社となる今回のオフィスは、木のぬくもりを感じる空間が大前提。

できることなら地元・北海道の木でつくりたいという想いから“HOKKAIDO WOOD”のメンバーである三五工務店にお声がけいただきました。
HOKKAIDO WOODとは、北海道の森林・林業・木材産業を応援する道産木材ブランドであり、よつ葉さまもリヴスタイルのグループ会社である三五工務店も登録しています。
「北海道の木材を使うことにこだわっている理念から、つくっている家のスタイルまで共感できることが多く、同じ想いでオフィスづくりができると感じました」というのが第一印象。

そこから打ち合わせが始まり、仕様や予算が定まっていく中で最終的には、リヴスタイルの規格住宅のプランをカスタマイズしてオフィスをつくることに決まりました。
三五工務店が1958年の創業以来積み重ねてきた住宅づくりの技術やノウハウをそのまま受け継ぎながら、規格化することでコストのバランスをとっているのがリヴスタイルのプラン。
今回のようにうまくご要望に合えば、性能面やデザイン面で品質を犠牲にすることなく、一部コストダウンした上でリヴスタイルへ引き継ぐことができます。

企業イメージを伝える全面板張りのファサード

ベースになったプランは「JSFH2(ジャーナル スタンダード ファニチャー ハウス2)」。
建物の正面が道南スギの板張りになった、木を強く感じさせるデザインが特徴です。
この特徴を際立たせるため、会社名の切り文字看板は若干ひかえめに。
「建物自体が主役になるように、設計スタッフの若林さんがバランス良く看板を入れてくれました」
「木育」を掲げる企業にふさわしいファサードになり、「工事中も、通りがかる人みんなが見ていました」というほど印象的に。

外観だけでなく、カラマツ材の梁や柱、ナラ材の窓枠など、室内にももちろん木をたくさん使っています。
その上で、ログハウス風のやぼったい内装にならないよう、壁は白を主体にしてスマートに。
「梁が出ている『天井あらわし』は構造計算上の数値そのままだと梁の太さがまちまちになるので、可能な限り揃えて、すっきりした見た目にしています」など、設計スタッフは細かいところまで工夫をしています。

木育マイスターでもあるよつ葉さまのスタッフOさんによれば「木質化された空間は香りが良く、森林浴のように心を落ち着かせてくれます」と、見た目だけではなく香りによるリラックス効果もあるようで「元の事務所はビルの一室で、いかにもオフィスという冷たく無機質な内装だったので、雰囲気が大きく変わりました。ここへ来るたびにほっとします」と話します。

吹き抜けの大きな窓に加えて、四方に窓があるプランであることも雰囲気づくりに影響しており、「どの時間でも太陽の光が入ってくるので、1日の移り変わりを感じながら、自然な生活リズムを実感できるオフィスになりました」とのこと。
新オフィスは開放的であることに加えて、面積自体も大幅に広くなっていますが、二重断熱など丁寧な施工を徹底しているため光熱費は以前とそれほど変わらず、むしろ「大きな窓からたくさん太陽の光が入ってくるので冬でも暖かい」そうです。
建物全体が均一に暖かいつくりで、玄関は土間の床暖房が標準仕様。
「濡れた靴も気づいたら乾いています」と、雪が多いこの地域でも快適に過ごせる仕様になっているのは、住宅プランがベースになっていることの恩恵です。

間取りの変更で空間を広げ、細部までオフィス仕様に

リヴスタイルの規格住宅は、一部の仕様変更はもちろん、間取りまで変更できるセミオーダー対応。
今回の場合、住宅のプランから間取りも含め大幅に変更し、機能性もデザイン性も妥協のないオフィスに仕上げています。

1階の中心は、大きなテーブルを置いた研修・会議用スペース。
もともとLDKだったスペースからキッチンをなくし、運営施設の園長さんたちが10人ほど集まっても余裕をもってミーティングできるだけの広さを確保しました。

2階は、事務スペースと応接室。
この階はもともと3部屋の間取りですが、そのうちの2部屋をつないで5人分の木製デスクが並ぶ事務スペースにしています。
事務スペースを2階にしているのは、事業の都合上、膨大な個人情報を扱うため、セキュリティを重視した結果。
さらに、住宅ではないので不要になった2階のウォークインクローゼットを、鍵がかかる書庫へと仕様変更することで、より万全な態勢にしています。
ここにはプリンター複合機なども入れられるので、余計なものを事務スペースに置かないで済む、すっきりとしたオフィスになりました。

すべての部屋に吹き抜けの開放感を

2階の事務スペースも応接室も吹き抜けと接しており、1階とも一体感のある空間に。
「オフィスなのに吹き抜けがあるのがとても気に入っています。開放感があって嬉しいです」とスタッフさんにも好評です。

応接室に変更した部屋はJSFH2のもともとのプランだと、全面が壁に囲まれた一般的な洋室でしたが、開放感を重視して仕様を変更。
吹き抜けに面した部分は、腰壁のみで上半分が開いた状態にする予定でしたが、「一体感があるつくりが良いと思っていたのですが、打ち合わせの声が響かないことも重視したいという意見が出て、工事中に急遽変更してもらいました。設計の若林さんや現場担当の方がすぐに対応してくれて助かりました」という経緯を経て、さらに仕様変更。
上半分をガラス窓にすることで、声の問題を解決しつつ、開放感も保つことができました。

住宅のようにくつろげて、幅広く使える

保育園を運営する会社らしく、このオフィスではお便りを貼ったり絵を飾ったりできるように、階段の壁などを有孔ボードへと仕様変更。
一部の壁紙は、積み木などの木育遊具をディスプレイする前提で壁紙を選んだりもしています。

さらに「今後は1階の広いスペースを利用して、作業療法などの職員研修をしていく予定です。実現できるかどうかは分かりませんが、子どものための放課後等デイサービスに使えればという話も出ています」と、この場所を中心に新たな活動のアイディアも広がっています。
働く方々自身にとっても、「完成後、初めて来たときに、こんな素敵なオフィスになったのかと感動しました。それからも毎日、うきうきした気持ちで出社しています」と、モチベーション向上に一役買っています。

住宅のプランがベースになっているため、一般的なオフィスとは違ったアットホームな雰囲気で働けるこの空間。
木のぬくもりとともに、保育や福祉のあたたかさを感じさせ、働く方々にとっても地域の方々にとっても親しめる場所になりそうです。

 

 

この事例のPLAN

PLAN一覧

  • LIV + BASIC
  • LIV + CUBE
  • LIV + DOMA
  • LIV + SLIM
  • JSFH2
  • LIV + FIT
  • LIV + SKIPFLOOR

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